ダイレクトボックス入門機におすすめ・BOSS DI-1について考察
こんにちは。ライブハウスでもPAやってたイチローです。その頃はバイトだったけど。
今日の機材は【BOSS DI-1】です。ステージで転がってますね。ドラクエでいうところの小さなメダルくらい転がってますね。
ダイレクトボックスってさ。前に紹介したカントリーマンみたいにマジでただの箱みたいな機種、すごく多いんだよね。
回路的にシンプルな機材だし、その方が使い手の配線ミスも少なくなるし、ユーザビリティ重視なのか、コスパ重視なのか。
でもこのDI-1、なんだかいじれる箇所が多いぞ。スイッチも多ければ端子もたくさんある…
「すごい!ハイテクなダイレクトボックスだ!」「使いこなせるか不安!」って思うじゃん?思うでしょ?
うん。めっちゃ使いやすいただの箱だから。ダイレクトボックスの入門機だから。大丈夫。心配しないで俺についてきて。
【BOSS DI-1】のイチローの印象はこんな感じだよ
- スイッチがダイレクトボックスにしては多いイメージ
- 使い勝手はめちゃくちゃシンプル
- 音質は良くも悪くも【BOSS】って感じ
- やっぱりトラックが踏んでも壊れない躯体
スイッチが多いのにシンプルな操作性なんだ?
PA的にはミキサーで触れる操作ばかりだからね
でももちろん各所スイッチの機能については触れていくよ
ふーん… なるほど…
PAさん的にはミキサーに入力できればなんでもいいのね
まぁ、うん、ぶっちゃけそう
位相も、パッドも、ミキサーで触れるけど、でもそれはちゃんとしたPAとミキサーがある前提での話で。
どのような環境でも対応できるダイレクトボックス、という意味においてDI-1は頭一つ抜けるかもしれない。
パラ出力とアンバランス出力が付いているのもなんだが想像力をかき立てられる。使用者がエフェクター好きならいろいろな用途が思いつくのではないだろうか。
うふふ。今日はそんな【BOSS DI-1】についてちょっと詳しく紹介していこうと思う。
BOSS DI-1のスペックについて
3段ゲイン・セレクター、オート・パワー・オフ、ファンタム・パワー自動切換、グラウンド・リフト機能など多彩な装備した、高性能アクティブ・ダイレクト・ボックス。
サウンドハウスより
スペック的にはBOSS DI-1はこんな感じのダイレクトボックス
- バランスアウトの他にアンバラのアウトとパラのアウトが付いていて演者に優しい
- アッテネーターが三段階になっていてなんだか至れり尽くせり
- グランドリフトの他にフェイズスイッチまでついてこのお値段(10000円ちょっと)
- アクティブDI(電気が必要な回路)なのでレベル減衰の恐れが少ない
なんだかいろいろ付いてるんだね…パラアウトってなに?
楽器弾く人ってこだわりある人が多いのね?
だからDIに自分の音色を変えられちゃうことを嫌う人もいるのよ
ふんふん…それで?
バランスアウトとか、アンバラアウトだとDIの回路を通っちゃうから
パラアウトを使って自分のアンプに楽器を直結した音を再現するってわけ
ほえ〜なるほど!
パラアウトの他にもBOSS DI-1にはたくさんの機能が備わっている。
フェイズスイッチが付いてるダイレクトボックスも珍しいよなぁ。これは昔のカントリーマンが3番ホットだったせいなのかな?カントリーマンと混在する現場で合わせて使用してた時の名残みたいな。
フェイズスイッチって聞くとすごくインテリジェンスな響きだけど、単純にコールドとホットを入れ替えてるだけの機能です。
アッテネーターも…要はPADですよね。音声信号が歪まないように入力を抑えてくれる機能。
こんな風に音響機材って、ほとんど同じ意味なのにメーカーによって微妙に名称が違かったりする。やめてほしい。
グランドリフトは、うーっん。グランドにノイズが乗っている時に使う機能なんだけど。まぁこれも3ピンの配線の1番を切り離すってだけの機能なのでそこまで複雑なものじゃないです。
でもね。このDI-1のグランドリフト、くせものでさ。電池駆動時にしかちゃんと機能しないんだよね。
ファンタム電源でダイレクトボックスを使っている時にグランドリフトすると、なんとシグナルが途絶える。マジか。
ファンタムってミキサー側から送られてくる電源なので、DI-1の場合おそらく1番ピン(とコールドorホット)を使って電源を供給しているのだと思われる。
他のダイレクトボックスはファンタム電源で使用していてもグランド切りはなせるし、この仕様はBOSS DI-1独特のものだ。
BOSS DI-1を実際に使ってみた・音質について
なにはともあれ、やっぱり手元にある機材なので今日も元気にワンツーしてみました。うそです。イチローのワンツーは基本的に元気ありません。ごめんなさい。
けっこうね。グランドノイズ気になる系のダイレクトボックスなんですよDI-1って。機材とのマッチングとか…アンプの相性とかある感じ。
家でDTMしてたりライブハウスくらいだと全然気にならないんですけど本格的なレコーディングにはちょっと向かないかもしれない。
ここで紹介する音源にもエアーノイズみたいな音が入ってると思うので、そのへんも参考になったらいいな。
スピーカーはNEXOのPS8。アンプはNXAMP。58のHAは30くらい。ミキサーはおなじみのRIVAGE。
実際にチェックしてみたBOSS DI-1の音源がこちら
ナチュラル…DI-1ってどんな楽器に使われることが多いの?
やっぱりアコギとかベースだね
アマチュアだとモノラルの鍵盤なんかでも使われたりするね
音質的にはどんな感じ?
うーん!ダイレクトボックスってエフェクターじゃないからね…
他のDIに比べて言えるのはちょっとコンプ気味に聴こえるってことかな
コンプ気味…?よくわかんない!
粒が揃う感じ!高域と低域が原音からちょっと削られる印象かな
音質はクリアだし壊れにくいから迷ったらとりあえずコレでもいいかと
まとめると【BOSS DI-1】はこんな感じの機材
- 多機能で低価格だからコスパが良い
- 音質的にはすごく無難な感じ
- スイッチが多いのでライブ中は足元に転がしとくと危険
- ハイエンド機種と比べるとS/Nは正直気になる
楽器用ダイレクトボックスにおすすめ【BOSS DI-1】・考察まとめ
ってことで今日は【BOSS DI-1】を紹介してきました。
入門機としておすすめって書いたのは、DI-1の様々な機能に触れることで、音響機材の基本的な動作が肌感でわかると思ったからです。
アッテネーター・フェイズ・グランド…どれもバンドやら音楽には欠かせない要素です。演奏者側でもこの辺の基礎知識を持っているに越したことはないと思います。簡単なトラブルには対応できるようになりますからね。
ただね、このダイレクトボックス。スイッチがやたら多いので、演奏中は注意しないと…
いきなり音量が下がったり→アッテネータースイッチ触っちゃった
いきなり音が止まったり→ファンタム駆動中にグランドリフトスイッチ触っちゃった
いきなり音が気持ち悪くなったり→フェイズスイッチ触っちゃった
そんなことが起こり得ます。アマチュアの現場だとけっこうな頻度で起こります。注意!
そんなわけでやっぱり色々鑑みると、宅録・DTM系の人にオススメのダイレクトボックスってことになりますね。
はい!今日も最後まで付き合ってもらってありがとうございました。また次週!
次回は【SENNHEISER e845】をレビューしてみるよ
次はダイナミックマイクだね!またよろしく〜
この記事の感想は個人の独断と偏見によるものです